広島新幹線北口広場を7時30分に貸切バスで出発。
庄原ICを降りて北上。
福田上の地域内を走る大規模林道(どう見ても一般道ですが)傍の集会場の横に
着いたのが9時30分過ぎですから、
ここまでの所用時間が2時間と少々ということになります。

今日は集会場の所で、大規模林道から分岐する舗装道路を、山に向かって歩き出し、
さらにその先、ヒノキの中の林道を福田頭登山口まで。

登山口からは、沢沿いに一の滝、二の滝、三の滝と登って行き、大波峠を経て福田頭山頂へ。
山頂から兎(うさぎ)舞台頭へと向かい、そこから朝出発した大規模林道の先の方、東4kmに
ある広場へと降りる、半周回のコ−スです。
ガイドブックでは、このコ−スが紹介され、ネットで見ても、大方の人がこのコ−スを
たどるようです。




福田頭ブナ林 撮影 Nakano
福田頭は国土地理院の地図では毛無山(福田頭)となっています。
ちなみに、カシミ−ル3Dで「毛無山」と検索すると、30以上ヒット。
毛無山(岡山辺りはケナシガセン)は全国に亘って数多く存在します。

特に、この福田頭の近くは多いようで、
北東にある比婆山の向こう側の毛無山。
北西の方向、猿政山の隣の毛無山。
さらに大万木山の手前の毛無山など、

わずか10数キロ位の範囲に、幾つか見つかります。
これらとの区別の為どうか、地元では昔から毛無山でなく福田頭と呼んでいるようです。

ご存知のように、昔の中国山地は「たたら製鉄」が盛んで、製鉄用の炭を造るのに
ブナが伐採されて多くの禿げ山が生まれました。
そして、これらの禿げ山を「毛無山」と呼ぶようになったと聞きました。

ここのブナ林では、所々で古い木も観ることが出来ますが、
多くは昔の伐採後に再生した2次林なのでしようか、若い樹がほとんどです。
(5月に行った船通山がそうでした)

そして、この山は国有林ではなく地域の山であるようです。
戦後の植林ブ−ムの中、地元の人によって、針葉樹の植林が避けられ、
ブナなどが保存されてきたようです。
ですから麓を除いて、コ−スのほとんどは、ブナなどの広葉樹林の中を
歩きます。





一の滝」 撮影 Nakano
栗の巨木がある登山口から福田頭山頂までが、このコ−スの登りです。
その登り道の半分以上は、「ザ−ザ−」と流れ下る水音を耳にしながら
沢沿いに登って行きます。


登山口
から20分ほどで一の滝に。
さらに20分で二の滝、そこから、さらに10分で三の滝に出合います

全体が豊かなブナ主体の広葉樹林ですから、今年のように雨の無い夏でも水は
枯れる気配すらなく滝を落ちていました。

三の滝からしばらく行くと湿地帯が続きます。
この辺りは山野草の宝庫でした。
ヤマゼリ、フシグロセンノウ、カリガネソウなど。
やがて、季節が変われば又違った花々が咲き競うようです。

稜線上の大波峠(おおはのとうげ)のすぐ下あたり

この場所の標高は、かなり高いのですが、
その高い所に水呑場がありました。
飲んでみると冷たくて、大変オイシイ水でした。

緑と水の豊かな福田頭。
下界の蒸し暑さを忘れさせてくれる夏場にも、ピッタリの山でした。






福田頭山頂展望] 撮影 Nakano
大波峠から1km程ブナ林を登った後に、ほぼ水平に500m程歩くとブナが途切れて
開けた場所に出ます。
ここが福田頭です。
山頂に近ずく頃、向こうに青空の部分が見えてはいるのですが、パラパラと雨が落ちてきました。
真上の大きな積乱雲が元なのでしょう
もっとも間もなく止みましたが。


頂上には「福田頭1252.7m」の山頂標識と共に、周囲の山々の案内標識が整備されています。
北の方角に吾妻山、猿政山。
北西の大万木山。
東のやや北寄りに道後山。
北東遥か遠くに大山。
この日の天候では大山までは無理でしたが、吾妻山、猿政山など大抵の山は
見ることができました。



 所在地        庄原市比和町
 歩行距離      8.5kmkm
 累積標高差    800m

 行程           9:40      10:33     10:59    11:22    11:32     
          福田上集会場→福田頭登山口 →
 一の滝 → 二の滝 →三の滝 
            
             12:36〜13:05     13:41〜50   14:15         15:33
             大波(おおはの)峠→ 福田頭 →  兎(うさぎ)舞台頭→ 下山
    
  画像 Nakano
 
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