今回の燕岳登山は中房温泉の燕岳登山口から合戦尾根を登り、上の燕山荘で一泊し、
あくる日に同じル−トを降りて来る。
安曇野スイス村で26人が大型バスからマイクロバスに乗り換えて、
燕岳登山口のある中房温泉に向かう。
対向車が来ると離合が難しいような、狭くて急な山道をバスは登って行く。
中房温泉に近ずくにつれ登山者のものに違いない、多くの車が道路脇のわずかなスペ-スに
所狭しと止めてある。
７：３０分過ぎ到着。
明日下山後の入浴用具など中房温泉に預けて８時前に登山開始。
この合戦尾根ル-トはアルプス三大急登の１つと呼ばれているそうである。
しかし道はよく整備され危険な個所はなく日帰りも可能なコ-スなのである。
今いる登山口の標高が1462ｍ。
上の燕山荘まで標高差で約1250ｍ、距離で約6ｋｍ弱歩くことになる
なるほど歩き始めると、ツガの樹林帯の中の登山道はすぐ急な登りになる。
そして、その登りが上までずっと続いていた。
登り始めてから間もなく下山して来る登山者とすれ違い、譲り有って登って行く。
聞いてみると、私たちの前方には、登山者が列をなして登っているらしい。
この下山者との離合に時間を取るが、その待ち時間が適当な休憩になる。
登り始めて４０分で「第一ベンチ」に到着。
丸太のベンチなどが置かれた休憩スポットである。
休憩スポットは、さらに「第二ベンチ」、「第三ベンチ」、「富士見ベンチ」と
私達の足で約４０分ごとに設けてある。
ここで休憩を取りながら登っていくから、
アルプス三大急登を登るといった大げさな感じはなく、わりとスム-ズに登れたように思う。
登山口から３時間半合戦小屋に到着。
ここは登山者でいっぱいである。
空いた場所をを見つけて腰を降ろし早めの昼食を取る。
合戦小屋を過ぎると、それまでのツガの樹林帯が終わり、辺りはナナカマドやハイマツの
低木に変わり展望が開けて来る。
チングルマ、ミヤマキンポウゲ、コイワカガミなど高山植物が多く見られるようになり
景色を楽しみながら歩くこと２時間弱、上の稜線に到着。
登山口を出発してからは、休憩、昼食の時間を入れて５時間半程であった。
「第三ベンチ上で休憩を取る皆さん」 撮影 Ｎａｋａｎｏ
第三ベンチが先客でいっぱいだったので、そのすぐ上での休憩となった。
ここまで来ると全体の行程の4割程登っている筈。
登り始めは蒸し暑かったが、このあたりでは風が涼しさを運んでくる。
のどを潤して次の歩行に備える。
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「合戦小屋」 撮影 Ｎａｋａｎｏ
登山口から合戦尾根を2/3程登った所にある。
宿泊は出来ない休憩だけの小屋。売店と食堂がある。
ごった返すような人である。
そして、上から下からひっきりなしに人が来る。
1/8切れ８００円のスイカが飛ぶように売れていた。
なんとも高いけど、これが美味い。
「燕山荘直下] 撮影 Ｎａｋａｎｏ
標高差で1240ｍを登り切って稜線に出ると、目の前がパ−ッと開けた。
向こうにアルプス裏銀座の山々が雪渓を抱いて光り輝く様が眼に飛び込んで来た。
この画面の外であるが左手には槍ケ岳、穂高連峰がある。
そして右手のずっと奥には立山連峰が。
一大パノラマに、疲れなどどこかに吹っ飛んで思わず「ワ−」と叫んでしまう。
「燕山荘から見る燕岳と北燕岳（中央最奥ピ-ク）」 撮影 Ｎａｋａｎｏ
階段下の標識の所が、さっき登って来た合戦尾根の終点である。
右手に見える小道から登って来た。
燕山荘前にリュックを置いて早速、北の稜線上にある燕岳と北燕岳へ向かう。
燕岳まで900ｍ、北燕岳まで1500ｍ程である。
辺りにはコマクサ、チシマギキョウなど高山植物も多く、砂礫に覆われた山肌に
不思議な形をした花崗岩の岩群が、なんとも楽しい雰囲気を醸しだしている。
「北燕岳から燕山荘方面を振り返る」 撮影 Ｎａｋａｎｏ
１．５ｋｍ先の山頂に燕山荘がポっンと見える。
この稜線は大天井岳から槍へと向かう表銀座縦走コ−スである。
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