今回の剣山行きは、紅葉が大きな目的です。
そこで、通常10月第3週の例会を、1週間早めて10月13/14日に実施しました。
これはドンピシャ当りました。
山頂ヒュッテのスタッフの話ですが、この日は見晴らしが抜群で、年に数十回しかない良好な
天気なのだそうです。
それに又、紅葉の真っ盛りと巡り合うことができました。
決定されたリ−ダに感謝です。
広島新幹線北口の広場を、7時20分ごろマイクロバス2台で出発。
瀬戸大橋を渡って登山口の見ノ越には昼の12時過ぎに到着。
紅葉目当ての人が多いのでしょう、駐車場はいっぱいでした。
昼食をすませて、準備が整って出発です。
頂上まで半分以上登った所に、リフト西島駅があります。
そこからは、巻き道の遊歩道コ−スを進んで紅葉を楽しみます。
そして、15:30分には山頂ヒュッテの雲海荘別館に入りました。
夕食時にヒュッテの経営者が挨拶に来られました。.
話好きな方です。
終りごろ、遠慮勝ちに1つの質問が出ました。
「宮尾登美子の天涯の花に出て来る山小屋の人は、貴方ご自身のことですか?」
「そうです私のことです...」
「しかし、あれは、あくまで小説の上の話ですから」
「実際、このような男前がフラレルことは、あり得ないでしょう」
笑いながら最後のところは、2度ほど、おっしゃっていました。
TVドラマ化もされ、キレンゲショウマを目当ての客が、ずい分増えたそうです。
2日目は朝6時過ぎに山小屋を出発。
この日も絶好の登山日和でした。
次郎笈→丸石と縦走し、丸石避難小屋の先で三嶺へと続く縦走路と別れ、
奥祖谷のかずら橋へと下っていきます。
このル−トは最後が、かずら橋です。
橋を渡った先に国道439号線が川沿いに走っています。
「遊歩道コ−スの紅葉」 撮影 Nakano
リフト西島駅の先からは山頂への直登コ−スは取らず、右手に折れて巻き道の
遊歩道コ−スを進みます。
巻き道ですから、ほぼ水平に進んで行きます。
この道は、剣山東斜面の紅葉の真っ只中を通り抜けていますから、
勿論、それを楽しむためです。
遊歩道コ−スに入ると、下って来る人から、すれ違う度に「スバラシイ紅葉ですよ」との
声が聞かれます。
期待が一段と膨らみます。
「剣岳と次郎笈の鞍部の紅葉」 撮影 Nakano
剣岳と次郎笈の間の鞍部から東側の斜面を紅葉の一大帯(おび)が下っています。
所々の深紅の紅葉はナナカマドなどでしょう。
ほとんどは朱色と云うのでしょうか、オレンジ色を帯びた朱色と言ったら、よいのでしょうか。
これはカエデ(ナンゴクミネカエデ)の紅葉です。
兎に角、今まで見た事がない色合いで本当にきれいでした。
向こうに見えているのは次郎笈。
「次郎笈南東面の紅葉」 撮影 Nakano
次郎笈の頂上を少し下った辺りから始まる、次郎笈南東斜面の紅葉もきれいです。
登山道から離れた谷筋を駆け下っていますから、傍に近ずくことはできません。
しかし、丸石への縦走路を進み、そこから次郎笈を振り返ると
その全貌を目にすることが出来ます。
「ミヤマクマザサに覆われた縦走路を丸石に向かう] 撮影 Nakano
剣から次郎笈に向かう稜線。そして、その先の次郎笈から丸石の稜線は見渡す限り
ミヤマクマザサに覆われています。
このミヤマクマザサは特に冬季の食糧の乏しい時期、シカのエサになっているようです。
急な笹の斜面のあちこちに、細い筋が走っているのが見えます。
「あれはシカの通り道ではないか」と誰かが言っていました。
視界を遮る樹木がないので、展望は抜群です。
前方に丸石、その先には三嶺があります。
雄大な景色を眺めながらの、長駆の縦走でした。
|
|