今年夏の遠出は八ヶ岳登山。
山小屋で2泊した。
この夏は、経験したことのない異常気象。
8月はほとんど雨だった。
そんな中、ガスが、かかることはあったが、山の3日間は晴れ。
何ともうれしい八ヶ岳登山となった。
貸切バスが到着した麦草峠を、朝の5時半頃START。
初日は、北八ヶ岳の樹林帯から東天狗岳を経て、オ-レン小屋泊。
2日目は夏沢峠(ここから先が南八ヶ岳)から硫黄岳、横岳、赤岳へ。
この辺が八ヶ岳のクライマックス。
宿泊は八ヶ岳主峰である赤岳頂上の赤岳頂上山荘。
3日目は、頂上山荘から美濃戸口へ下山した。
北八ヶ岳. 丸山の森へ
麦草峠を発って程なく「丸山の森」へ入る。
溶岩の上にシラビソなどの高木が根を張り、地面全体をコケが覆っている。
シラビソはマツ科モミ属の常緑針葉高木で、福島県〜和歌山県の本州、四国などの
高山に分布する日本の特産種。
コケの種類は「チシマシッポゴケ」との立て看板があった。
やがて先では、コケの種類が「クロゴケ」に変わり、「オコジョ」の住む森になっていく。
八ヶ岳特有の幻想的な風景が続く。
この原生林の中を、ピ-クを2つ3つ越え、時間にして4時間近く歩いた。
北八ヶ岳. 東天狗岳へ
北八ヶ岳は黒百合ヒュッテを過ぎると、風景が一変する。
コケと針葉樹の森が、地を這うハイマツ帯に変わり、
随所に溶岩が露出する。
なだらかな登山道は急になり、大きな岩がゴロゴロして、
それが上の東天狗岳まで続く。
この辺りは、なだらかな山容の北八ヶ岳にあって、南八ヶ岳に似た
険しい山容をしているのだ。
下写真中央に見えるコルの左側。
天に突き出た岩の奥の小さなピ-クが、当面の目的たる東天狗岳。
右側のピ-クが西天狗岳(今回ガスで行くことを中止)である。
実際現地に立つと、すぐにでも行けそうに見えるのだが、随分と長かった。
やはり2500〜2600mの高さでの、急な登りの連続はきつい。
ここは第1日目の胸突き八丁だ。
南八ヶ岳. 八ヶ岳の中心部
硫黄岳の山頂から八ツ岳の主峰、赤岳方面(下写真)。
まず左側に見えている尾根を通って、7つのピ-クがギザギザ状に1.6kmに
亘って続く横岳へ。
ピ-クは、こちらの硫黄岳から赤岳の方へ向かって、奥ノ院、無名峰、三叉峰、
石尊峰、鉾岳、石尊峰、二十三夜峰。
奥ノ院の頂上には2829mの標識があり(実際の三角点は隣の無名峰にある)
ここを「横岳山頂」と呼んでいる。
横岳を通過すると、今回の最終目的地で最高峰の赤岳2899m(写真中央)へ向かう。
赤岳の頂上山荘で一泊し、翌日下山する。
最高峰の赤岳から横岳、そして今いる硫黄岳までの3.8kmが八ヶ岳連峰の
中心部分である。
南八ヶ岳. 横岳の鎖場
硫黄岳山頂を出発し、コマクサの大群落の中を通り過ぎ、
1時間と少しで、横岳「奥ノ院」手前にある鎖場へ到着する。
南北に走る大岩壁の切れ目を、東側から西側に乗り越える。
反対からも大勢の登山者がやってくるので、譲り合って、やり過ごす。
岩壁の切れ目の先(西側)は垂直の断崖で、鎖が張られている。
ここはカニの横這い状態で通過する。
幸か不幸か、この時は、ガスが出ていて、高度感は若干薄らいだのかも知れない。
快晴なら、すぐ向こうに岩登りやアイスクライミングの対象になる「小同心2715m」
などがあるのだろう。
南八ヶ岳. 横岳奥ノ院のハシゴ場
横岳山頂の「奥ノ院」の頂上を進んでいくと反対側に、このハシゴがある。
2800mの高さに架かる「天空のハシゴ」の観がある。
先に降りて、こうして後から降りてくるメンバ-を見るのも、なかなか壮観だ。
この先の無名峰、三叉峰の少し先辺りまでは、なだらかな道で、そこを過ぎた
石尊峰、二十三夜峰辺りは、急激に落ち込んでいて、スリルもある。
基本的に赤岳とのコルまで長〜い下りの連続である。
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